この方の本もだけど、心理学関係の本を数冊買うと大体同じ内容のものが出てくる。
ワンパターンなんだよね・・・
こんなに簡単に演繹法的に使って良いものか私には分からない。
引用URL:
http://diamond.jp/series/psychology_dw/10001/
神田昌典氏が心理ノウハウの極意を伝授
「ビジネスへの倫理観なき活用は危険!」
心理学を営業に上手に使えば、短期的に業績を上げることは不可能ではない。だが、心理学は使い方1つで、会社を成長軌道に乗せられることもあれば、大切な顧客ばかりか、企業自身も傷つけてしまう危険性を持っている。心理学の効用を理解する一方で、節度ある活用を考えるべきである。
心理学とビジネスの関係は、つながりが深いように見えて、まだまだ相互理解がされていないと、私は感じている。人間の心理を分析して行動することは、マーケティングにおいても、マネジメントにおいても、非常に重要になってきていることは間違いない。
だが実際は、ビジネスの現場では、心理学をきちんと勉強しないで使ってしまっている。特に臨床心理学において、患者の心の問題を解消するために使われているテクニックを、ビジネスで使っていいのかという議論がされないまま、営業や交渉に使われている。この現実を私は危惧している。
心理学の知識を顧客のために使うのであればいいが、自分あるいは企業の利潤を上げるためだけに使うというのは、心理学的知識の誤用であり、非常に危険でもある。心理学的テクニックは使う者の倫理感が厳しく問われる。
心理学を使った営業を行なうと
信用とブランドに傷がつくことも!?
こういうと、「自分は真っ当な商品を売っている」といった反論や「コンプライアンスをきちんとして、返品も受け付けているのだから問題はない」という意見もあるだろう。
それらの意見は正論だが、心理学的な手法を使うことの危険性を本当に理解しているかといえば疑問である。自分がよかれと思ってやっていること、会社にとってよかれと思ってやっていること、ダイレクトマーケティングの常識だと思ってやっていること。
その結果、必要のないものを大量に購入して後悔する顧客を生んでいる可能性もある。それは、企業にとっても危険なのである。
1つの例を挙げよう。顧客満足を第一に考えて、真剣に商品開発に取り組んできたメーカーがある。商品力には自信があるのだが、売り上げは他社と比べて劣っている。
そこで営業マンを集めて顧客心理をつかむ心理テクニックの研修を行なった。するとこれが功を奏し、売り上げは2倍に伸び、業界トップになった。今まで苦労して売っていた商品に注文が殺到し、生産体制を増強した。
すぐに営業マンは、商品が売れるのは自分の実力だと考えるようになった。じつはその背景にはもともとの品質の高さや、顧客を大切にする企業の誠実な姿勢に対する信用があったのだが、それがわからない営業マンは自らを過大評価するようになったのだ。心理学でいう「自己拡大」である。彼らはさらに心理テクニックを磨き、売ることに注力した。
次第に営業マンは、優良な顧客とそうでない客を選別するようになった。クレームを言う客、安くしてくれと言う客は相手にせず、素直に喜んで買う顧客だけに対応するようになっていったのだ。だがあるとき、売れ行きは止まった。
商品のライフサイクルで、成長期はレジに長い人の列ができている状態だから、面倒な顧客はレジの列からはずれてもらっても売り上げは上がるし、むしろ効率がいい。だが商品が成熟期に入ると、途端に売り上げが落ちてくる。これまでこの会社は主力商品が成熟期に入ると、新商品を発売して新たな売り上げをつくるというサイクルを繰り返してきた。
しかし今回は新しい商品ができていなかった。以前は営業マンが顧客の意見を聞き、それを開発にフィードバックして商品を改良していく、いわば顧客と企業が互いに成長するループがあったのだが、今回はなにも言わずに買ってくれる客ばかりを相手にしていたので、課題が見えないまま開発が進まなかったのである。
一方、あまりの売れ行きに生産体制を拡大していたため、予想外の落ち込みに大量の在庫を抱えてしまった。多くの顧客はすでに商品を購入しており、レジの列からはずされた顧客は二度とこの会社の商品を買わないと決めている。
営業マンは在庫をなんとか売ろうと、必死に心理テクニックを使った。だがそのやり方は露骨で、顧客は逆に拒絶し、「あの会社の押し売り商法がひどい」とインターネットの掲示板に書き込んだ。会社の信用は失われ、積み上げてきたブランドイメージも崩れた。
これは架空の話だが、十分に起こりうる事例だ。
私は心理学をビジネスに使うことを否定しているわけではない。顧客満足を第一に考えて誠実にビジネスをしてきた会社が、心理学的手法を使って商品やサービスの魅力や企業の思いを顧客に伝え、共感した顧客からフィードバックを得て商品やサービスの向上に生かす。そうしたサイクルが生まれたら、企業は飛躍的な成長を遂げる。それはすばらしいことだ。
つまり心理学は諸刃の剣なのである。うまく使えば効果が高いが、慎重に扱わないと、大切な顧客を傷つけ、そして自らをも傷つけてしまうのだ。
部下や同僚のトラウマを喚起する
「にわか心理学者」になるべからず!
心理学的知見を使うことは、人間関係においても諸刃の剣になる。心理学の知識を得ると、それを使いたくなる人が出てくる。たとえば自分と考え方や行動が合わない部下などがいると、その人に対して勝手に心理分析する「にわか心理学者」になるのだ。
「君がそうやって考えるのは、子どもの頃のトラウマが原因なんだよ。君の両親はこういう人で、子どもの頃にこういう扱いを受けただろう?」などと軽々しく言ってしまう。
それがずばり的中したりすると、その人が子どもの頃に受けた傷、誰にも触れられたくない心の傷を、無責任に開いてしまうのだ。ちなみにプロのセラピストは、トラウマがわかったら、よほど準備が整わない限りそこに触れることは絶対にしない。
一方、職場の人間関係をよくするために心理学的知見を使うことも意義がある。自分と考え方や行動が合わない人がいた場合、心理学の知識がなければ理解できないが、人間は情報の認識プロセスや知性の種類が多様であることを知っていれば、その人の性質を理解したうえで上手に役割分担をして成果を上げられる。
たとえば神経言語プログラミング(NLP)のなかにVAKモデルというものがある。
人は情報を認識するのに、視覚(Visual)、聴覚(Auditory)、体感(Kinesthetic)のどれを通じて行なうかに差があるという理論だ。視覚型の場合、目で見たものにパッと言葉で反応するので、非常に早口で、次から次へと話が飛ぶ傾向にある。
聴覚型の場合、人の話を聞くのが得意で、考えをまとめてから話す傾向がある。視覚型は聴覚型に対して「話すのが遅い」と感じるが、間を置くと、聴覚型はさまざまな観点から分析したすばらしいレポートをまとめたりする。
体感型は、温かいとか冷たいなどの感覚で認識するタイプで、言い方のニュアンスや表情などに敏感で、「この人は温かく見てくれている」といった認識が先にくる。
人間の多様性の理解で
相互理解は深められる
認知心理学で、多重知性理論というものがある。ハワード・ガードナー教授が提唱したもので、人は右表のように8つの知性があるという。これまで教育やビジネスではIQ=言語的知性と論理・数学的知性の2つが重視されてきたが、音楽に触れているときに最大の知性を発揮できる人、体を動かしているときに最大の知性を発揮できる人などがいるというのだ。
アインシュタインはバイオリンを弾いているときに、物理学の分野でのひらめきがあったという。
このように多様な知性、多様な性格があることを知っていれば、お互い理解しやすくなり、能力、成果も発揮しやすい。組織づくり、運営にも役立つはずだ。
(聞き手:『週刊ダイヤモンド』副編集長 前原利行)
かんだ・まさのり/上智大学外国語学部卒業。外務省経済局に勤務後、ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルベニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。米国家電メーカー日本代表を経て、経営コンサルタントに。ビジネス書、小説など多彩なジャンルの執筆活動や監訳、テレビ番組企画出演、ミュージカルプロデュースなど幅広く活動。著書は『成功者の告白』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』など多数。(撮影/和田佳久)
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